事業会社のWEB戦略(2) 市場を分析し把握する
- 2024年5月8日
事業会社のWeb戦略
- (1)企業が取り組むWebマーケティングについて
- (2) 市場を分析し把握する
- (3) ターゲットとなる顧客を明確にする
- (4) 具体的なマーケティングプラン作り
企業がWebマーケティングプランを作成し実行していくために、まずは自社商品・サービスのいる市場について把握しておくことが大切です。
どのような見込み客がいるのか、検討層はどのような基準で比較しているのか、競合他社はどのくらいいて、どのような取り組みを行っているのか。
今回は市場を分析し把握する際に使えるフレームワークや取り組み方について簡単にご紹介させていただきます。
市場分析とは
市場分析とは、商品やサービスの販売のために参入する業界や競合他社などの売り手、それらを求める買い手を分析することです。市場分析をおこなうことで、顧客の抱えている課題や競合他社の取り組み状況、自社商品やサービスの強みなどを把握することができます。
市場分析に役立つフレームワーク
フレームワークとは、共通してもちいることが可能な考え方や枠組みのことを指します。市場分析をおこなうときに、ビジネスやマーケティングのフレームワークが役に立ちます。
今回は3つのフレームワークをご紹介させていただきます。
3C分析
3C分析とは、自社(Company)、他社(Competitor)、顧客(Customer)の3つのCを分析することをいいます。
顧客:Customer
潜在顧客や見込み客の規模、商品やサービスを求める顧客が抱える課題などをリサーチします。
実際にお問い合わせいただいた顧客データの分析や、検索キーワードや口コミの調査などをおこなうことで顧客理解を深めることが出来ます。
他社:Competitor
競合各社の訴求内容や商品・サービスの特徴、市場におけるシェアやポジションの把握をおこないます。
商圏エリアにおける競合企業のリストアップをおこない、競合が発信している情報や取り組みのリサーチに、顧客の抱く競合企業のイメージ調査や認知度調査などをおこなうことで、より深く市場を把握することが出来ます。
自社:Company
市場におけるシェアや価格帯、商圏エリアや販路、機能や性能などを明確にします。
また、競合他社と比較したときの優位性や独自性、強みや弱みなどを把握しておくことで、ターゲットへ訴求するポイントなどが明確になります。
STP分析
STP分析とは、セグメンテーション(Segmentation)、ターゲティング(Targeting)、ポジショニング(Positioning)の3つの要素を分析するフレームワークです。
セグメンテーション:Segmentation
セグメンテーションは市場や顧客を同じ属性やニーズをもつグループに細分化することを指します。細分化する項目はさまざまですが、大きくは4つの項目に分かれます。
地理的変数(ジオグラフィック変数)
地域や気候、文化や宗教などの地理的条件で分類します。
人口動態変数(デモグラフィック変数)
年齢や性別、学歴や所得、家族構成などの個人の属性で分類します。
心理的変数(サイコグラフィック変数)
趣味や嗜好、価値観やライフスタイルなど個人の感情や思考で分類します。
行動学的属性(ビヘイビアル)
購買履歴や使用状況、商品の知識レベルや購入パターンなどの顧客の購買行動で分類します。
ターゲティング:Targeting
ターゲティングでは、セグメンテーションで細分化した市場や顧客の中から、商品やサービスを訴求するグループを選択します。ターゲティングでよく用いられる手法は下記となります。
集中型マーケティング
ターゲットとなる市場を絞って提供する手法です。コアなファンのつく商品やニッチな市場、高級ブランドなどターゲットが限定される市場によく用いられます。
差別型マーケティング
いくつかの市場に対し、それぞれのニーズに合わせた商品やサービスを提供する手法です。機能や性能差をつける、料金体系を複数設けるなど、家具・家電・自動車・アパレル・飲食店など、さまざまな業種、業態で用いられています。
無差別型マーケティング
セグメンテーション意識せず、すべての市場に同じ商品やサービスを提供する手法です。食料品や消費財など、誰もが利用する商品や商材に対してよく用いられています。
ポジショニング:Positioning
ポジショニングでは、市場に対して自社の立ち位置を明確にします。競合他社と比較したときの自社商品やサービスの位置関係を把握するため、ポジショニングマップを用いて表されます。
SWOT分析
SWOT分析とは、強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)の4つのCを分析することをいいます。内部環境・外部環境・プラス要素・マイナス要素を把握するときに用いられます。
強み:Strength
自社でコントロール可能な内部環境において、商品やサービスに良い影響を与えるプラス要素を洗い出します。
弱み:Weakness
自社でコントロール可能な内部環境において、商品やサービスに悪い影響を与えるマイナス要素を洗い出します。
機会:Opportunity
自社でコントロールできない外部環境において、商品やサービスに良い影響を与えるプラス要素を洗い出します。
脅威:Threat
自社でコントロールできない外部環境において、商品やサービスに悪い影響を与えるマイナス要素を洗い出します。
Webサイトの分析をする
ホームページのアクセス解析
Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツールを使用することで、訪問数や訪問経路、閲覧ページや滞在時間などを確認することが出来るようになります。
SEOの影響範囲である検索からの訪問数の増減やよく閲覧されているページ、あまり閲覧されていないページなどを把握することが出来ます。
検索キーワード分析
検索キーワードを調査し分析することで、顧客が検索によって何を知りたいと考えているのかを理解することが出来るようになります。これらを理解することで、顧客の抱える課題やニーズのアンサーとなるページを用意しておくことが出来るようになります。
検索順位リサーチ
検索したときの順位を調べることで、競合の数や取り組み状況を把握することが出来ます。また、自社商品やサービスと同時期に比較・検討されるものが分かるため、情報発信の差別化にも役立ちます。
尚、対象となる検索キーワードの検索順位を上位表示させるための取り組みをSEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)と呼びます。
口コミの調査・分析
SNSや口コミサイトで自社商品やサービスおよび競合他社の商品やサービスの口コミを収集し分析することで、現在の課題や顧客の率直な感想などを知ることが出来ます。
また、口コミのジャンルを分析し、競合他社と比較することで優位性や独自性などを把握することが出来ます。
まとめ:市場を知ることで、計画の確度があがる
一般的に、顧客は商品やサービスを検討する際に、いくつかの候補をピックアップし比較検討をおこないます。その時、的を射た訴求が出来ていなければ競合他社に契約を取られてしまいます。
市場を理解することで、ターゲットとなる顧客に響く情報発信が可能となり、しっかりと魅力を伝えることが出来るようになります。
上記のことからもWebマーケティングを実践する前に、勝負する市場をしっかりと把握しておくことがとても重要だと考えています。
事業会社のWeb戦略
- (1)企業が取り組むWebマーケティングについて
- (2) 市場を分析し把握する
- (3) ターゲットとなる顧客を明確にする
- (4) 具体的なマーケティングプラン作り
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