SEOをおこなう上でディレクトリ構造設計(サイト構造設計)重要な要素のひとつです。
しかし、サイトを公開し運用を開始してしまうと、作業の手間やページがインデックスされているなどの理由から、簡単にディレクトリ構造の変更はできなくなります。
そのため、新規制作や大規模リニューアル時に最善のディレクトリ構造設計をおこなう必要があります。
今回は、当社でもデジタルマーケティングのサポートをおこなっている業界である不動産仲介業(家を買う・家を売る)において、検索上位に位置する大手ポータルサイトと大手事業会社のホームページの構造がどのようになっているのか、一部を比較してご紹介させていただきます。
比較対象のサイトとページについて
今回は大手不動産ポータルサイト(物件検索サイト)から4サイト、大手不動産仲介の事業会社4サイトの計8サイトの「物件一覧ページ」と「物件詳細ページ」の階層を、簡易版のディレクトリ構造マップにしたものをご紹介させていただきます。
■ポータルサイト
SUUMO:https://suumo.jp/
HOME‘S:https://www.homes.co.jp/
athome:https://www.athome.co.jp/
goo不動産:https://house.goo.ne.jp/
■事業会社
三井のリハウス:https://www.rehouse.co.jp/
東急リバブル:https://www.livable.co.jp/
住友不動産販売(ステップ):https://www.stepon.co.jp/
ノムコム(野村不動産):https://www.nomu.com/
ディレクトリ構造について
ディレクトリ構造について簡単にご紹介させていただきます。
たとえば、物件詳細ページのURLがhttps://sample.com/manshon/area-list/bukken/の下記のようなサイトがあるとします。
URL | ページ内容 |
https://sample.com/ | トップ |
https://sample.com/manshon/ | マンショントップ |
https://sample.com/manshon/area-list/ | エリア物件一覧 |
https://sample.com/manshon/area-list/bukken/ | 物件詳細 |
上記の場合、https://sample.com/manshon/area-list/やhttps://sample.com/manshon/のURLにもそれぞれページが存在しており、これらはツリー形式に階層化されている状態といえます。
サイトマップとしては以下のような形です。
今回は、簡易版のサイト構造マップとして下記の形で表示しております。
緑:トップページ
黄緑:各カテゴリートップやエリア検索ページ
黄:物件一覧ページ
オレンジ:物件詳細ページ
ポータルサイト(物件検索サイト)のディレクトリ構造
まずは様々な検索キーワードで上位表示されるポータルサイトから、SUUMO、HOME‘S
、athome、goo不動産の4つのサイトの簡易ディレクトリ構造マップをご紹介いたします。
尚、サンプルとして取得したエリアは「東京都品川区 中古マンション」だったため、タイトルにその名残が入っております。
SUUMO
物件ページまでが階層化されたサイト構造になっています。
HOME’S
athomeと同様の階層となっており、物件一覧は階層化されつつ、物件詳細ページは物件種別(マンション/一戸建て/土地)の直下に配置されています。
athome
HOMESと同様の階層となっており、物件一覧は階層化されつつ、物件詳細ページは物件種別(マンション/一戸建て/土地)の直下に配置されています。
goo不動産
事業会社によくある2階層目にbuyのディレクトリがありますが、ページ自体は存在していませんでした。物件詳細はかなり深い階層に配置されており、その上の階層は存在しておりませんでした。
ポータルサイトのサイト構造の特徴
検索結果一覧のページは階層化されており、都道府県名はtokyo、市区名はsinagawa-cityと文字列で表示させています。物件詳細ページの階層はSUUMOとそれ以外で異なっています。
事業会社サイトのディレクトリ構造
検索結果一覧にポータルサイトの次に位置するケースの多い、大手不動産仲介会社の三井のリハウス、東急リバブル、住友不動産販売(ステップ)、ノムコム(野村不動産)の4つのサイト構造についてご紹介させていただきます。
三井のリハウス
東急リバブル同様に、トップ直下にbuy(家を買う)のディレクトリがあり、その下に種別を配置し、種別の下に一覧までの階層と物件詳細までの階層があります。都道府県名や市区名は文字列ではなく都道府県コード(東京都:13)や標準地域コード(品川区:13109)が使われています。また、東急リバブルより物件一覧までと物件詳細までに階層が一つ多くなっています。
東急リバブル
三井のリハウス同様に、トップ直下にbuy(家を買う)のディレクトリがあります。物件一覧までは構造化されており、都道府県は文字列ですが市区は標準地域コード(品川区:13109)が使用されています。
物件詳細ページはトップ直下に種別の階層が設置され、その下に配置されています。
住友不動産販売(ステップ)
buy(家を買う)の階層が無く、ポータルサイトよりの構造設計になっています。物件検索結果一覧ページにおいて、HOME’Sやathomeとの違いは「新築/中古」の階層と「品川区のエリアトップ」の階層が無く、HOME’Sやathomeは第六階層にありますが、住友不動産販売はそれよりも浅い第四階層に検索結果一覧ページがあります。
物件ページはHOME’Sやathomeと同じ、種別カテゴリー直下に配置されています。
ノムコム(野村不動産)
サイト構造は住友不動産販売と同様の構造となって居ますが、種別直下のトップページは現時点ではない状態となっています。また、物件一覧ページはパラメーターで表示管理が行われています。
事業会社のサイト構造の特徴
事業会社では、トップディレクトリの下に「家を買う(buy)」「家を売る(sell)」などの階層があり、その下に種別(マンション/一戸建て/土地など)の階層を配置するケースがよくあります。都道府県や市区町村のディレクトリ名は全国地方公共団体コードという共通コードを使用するケースが多くなっています。
物件詳細ページは検索一覧の階層とは別に、種別カテゴリーの直下もしくはそれに近い場所に配置するケースがほとんどとなっていました。
まとめ
それぞれのサイトは似ているようで異なる階層構造になっていました。この差はSEOに対する考え方やシステムの仕様によるものかと思われます。
今回は日本全国の物件が掲載されているホームページのみとなっており、地域に根差した地場の不動産仲介会社のホームページのサイト構造設計は若干ことなる視点で考える必要があるかと思います。
ディレクトリ構造マップの作成や、新規サイト制作やサイトリニューアルの際の現状分析、SEO施策のご相談などはお気軽にご連絡ください。