この記事はMAツールであるAdobe(アドビ)のMarketo Engage(マルケト エンゲージ)の運用における配信設計について、備忘録の意味もこめて作成しております。
アセットの準備
まずはマルケトで下記のものを準備します。
・メールフォームとランディングページを用意します
・分岐させる分だけ自動送信用のメールを作成します
送信するメールをフォームの回答内容によって分岐させる方法
送信メールを分岐は、スマートキャンペーンのフロー「メールを送信」で設定することが出来ます。
今回はその設定方法についてご紹介させていただきます。
それではまず、スマートキャンペーンを作成し、フロー画面を開き、右メニューから「メールの送信」を選択します。
選択したら、ビューの右上にある「選択肢の追加」をクリックします。
すると選択肢1が追加されます。
メールの分岐は、ここで分岐条件を決めることで設定することができます。
条件分岐サンプル:メール送信済みかどうかで分岐
下記のサンプルでは、アンケートフォームに回答したユーザーが新規であれば「初回に送るメール」を送信し、すでに送信済みのリピーターには「二回目に送るメール」を送信する条件分岐になっています。
こうすることで、新規とリピーターでことなるURLの記載されたメールを送ることが出来ます。
条件分岐サンプル:住所の都道府県で分岐
この条件分岐は、一つだけでなく複数の条件を設置することが可能です。
たとえば下記のサンプルでは、住所を首都圏の都道府県にしたユーザーには「首都圏在住の方あてのメール」を送信し、近畿圏の都道府県を選択したユーザーには「近畿圏在住の方あてのメール」を送信し、首都圏でも近畿圏でもない都道府県のユーザーにはデフォルトのメールを送信する設定になっています。
こうすることで、例えば居住地域にあわせた店舗一覧を送ることが出来ます。
ちなみに、この条件分岐は上から順に該当するかどうか判断されていきます。
条件分岐サンプル:評価された点数で分岐
たとえば下記のサンプルでは、顧客アンケートの回答結果から、NPS®(ネットプロモータースコア)でも使用する「他人へのおすすめ度」に応じて配信するメール内容が変わる設定になっています。
※ネット・プロモーター・スコア、NPSは、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、NICE Systems, Inc.の登録商標又です
このようにすることで、おすすめ度が高いユーザーにクーポン付きのメールを送ることが出来ます。
その他に条件分岐の方法
ダイナミックコンテンツ(動的コンテンツ)
ダイナミックコンテンツ(動的コンテンツ)でも出し分けが可能です。
この場合、基本となるメールはひとつとなり、コンテンツの切り替えや出し分けをおこなうことが出来ます。細かく出し分けすることが可能ですが、設定が煩雑になってしまう点がデメリットと感じています。
トークンで差し込む
トークンで予め特定のフィールドに内容を設置し、ユーザーごとにその内容を差し込むことが可能です。
ひとりひとり異なる文言を記載することが可能ですが、テキストベースの変更が主となります。
「メールを送信」で切り替えるメリット
個別の取り組みで変更することができ、対応するメールさえ用意出来ればキャンペーン内で設定することが出来るためとてもお手軽です。
共通点のあるユーザーごとにメールを切り替えるなら、「メールを送信」での切り替えが便利です。
「メールの送信」で分岐させる例
実際に、「フォームの入力項目によって異なるメールを送信する設定」が活かせるシーンをご紹介させていただきます。
ご成約者アンケートの評価ごとに内容を変える
評価の高いユーザーにはクーポン表示の他、紹介の促進や口コミ記載の促進の表示する。評価が低いユーザーにはクーポン表示と丁寧なあいさつ文の表示する、などがおこなえます。
所在地ごとに内容を変える
近隣にある店舗情報の記載する。周辺にある提携企業の紹介をする。地域にあわせたあいさつ文の記載をする。などがおこなえます。
連絡方法や希望連絡日によって変える
連絡方法が電話なら電話番号の記載、メールなら送信メールアドレスの記載と受信許可設定方法の記載する。
希望連絡日までに期間がある場合は、前日にあらためてメールを送る旨の記載(マルケトで自動配信設定)、期間が無い場合は準備物などの記載するなどがおこなえます。
過去の送信済みメールでの判定
過去に送信済みメールごとに、ステップメールのように異なるメールを送信していくことが可能です。
はい、いいえの選択など、選択内容で送信メールをかえる
過去に利用したことがある「はい/いいえ」で内容をかえる。
現在の状況「今すぐ必要/いいものがあれば/情報収集中」によって内容をかえる。
他サービスの検討「検討中/不要」によって内容をかえる、などがおこなえます。
以上、Marketo(マルケト)でフォームの回答内容によって自動返信メールの内容を変える設定についてご紹介させていただきました。